先日、NHKでSAVE THE FUTUREという番組
の中で、カナダの生物学者、環境活動家のデイビッドスズキと
娘のセヴァンスズキがでていました。セヴァンスズキもまた環境活動家で、
1992年6月にブラジルのリオで行われた環境サミットで、
12歳の時に素晴らしいスピーチをしています。
デイビッドは長年に渡りカナダの自然番組「ネイチャー・オブ・シングズ」の
キャスターを務めており、カナダで最高の栄誉とされるカナダ勲章を
受章するなどカナダの国民的英雄ともいえる存在なのだそうです。
その彼が、「ネイチャー・オブ・シングズ」の取材で、
カナダの先住民族であるハイダ族と出会い、彼らの森が
伐採という危機的状況である事を知ります。
同時にハイダ族の世界観にも大きく感銘を受けたそうです。
彼は「ネイチャー・オブ・シングズ」のインタビューで、
森の伐採に反対していた当時のハイダ族の若者に
「森が伐採されたらどうなると思う?」
と聞きます。すると若者は
「もし森が伐採されたら、普通の人と同じになってしまうだろうな」
と答えました。
「普通の人と同じになってしまう」という意味は、
森がなくなってしまったら、
ハイダ族をハイダ族たらしめているものがなくなるということ。
「自分という存在を森や川や海を切り離すことができない」という
ハイダ族の世界観を表していました。
それくらい彼らは自分たちが住む土地とつながっているのです。
その後、彼はハイダ族たちと共に森林を守る活動をして、
世論も巻き込み、ついに森林伐採をやめさせることに成功しました。
彼の娘であるセヴァンスズキの伝説のスピーチから18年が
たっているわけですが、
その時にそのスピーチに感動して、様々な行動を起こした人もいたでしょう。
でも残念ながら私たち人間を含めた地球環境は
様々な生物にとって生きにくい環境になっています。
これから地球を存続させて行くためには
何に価値を見いだすか、世界をどのように見るかの
視点を変える必要があると思います。
先住民族の受け継がれてきた英知にはそうした
土地とつながり、みんながしあわせに暮らせるヒントが
たくさんある気がしました。
デイビッドスズキの本は日本語に訳されたものも
あるようなので、ぜひ読んでみたいと思います。
最後に、1992年6月にブラジルのリオで行われた環境サミットで
でのセヴァンスズキのスピーチをご紹介します。
素晴らしいスピーチなので、ぜひご覧ください。